災害が起きたとき、あなたはどう動くのか|甑島の豪雨災害から考える地域防災ワークショップを開催しました

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災害が起きたとき、あなたはどう動くのか|甑島の豪雨災害から考える地域防災ワークショップを開催しました

災害は、突然やってきます。

けれど、そのときに誰が誰に声をかけるのか。
避難所の鍵は誰が持っているのか。
防災倉庫には何が入っていて、誰が中身を知っているのか。
支援が必要な人のもとへ、どうすれば情報や手助けを届けられるのか。

そうしたことは、災害が起きてからではなく、平時のうちにこそ、少しずつ確認しておく必要があります。

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島に暮らす人たちの営みを、災害のときにどう支えるのか。外から寄せられる「応援したい」という気持ちを、現場の負担にすることなく、必要な場所へどうつないでいくのか。そして、日頃から地域にあるつながりを、いざというときの支え合いへどう活かしていけるのか。

そんな問いを持ちながら、今回、島嶼基金では「甑島の豪雨災害から考える地域防災ワークショップ」を開催しました。

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上甑島では、令和7年6月に豪雨による災害が発生しました。土砂災害や道路の寸断、復旧作業の大変さを、地域の方々はそれぞれの立場で経験されています。

その経験を、ただ過去の出来事として終わらせるのではなく、これからの備えにつなげていくために。今回は、災害時の判断や地域の支え合いについて、あらためて考える場をひらきました。

講師には、一般財団法人くまもとSDGs推進財団の理事を務める徳永伸介さんをお迎えしました。

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今回は、甑島を拠点に活動する代表理事の山下、奄美大島から理事の村上、竹島から理事の山﨑も参加し、徳永さんとともにワークショップの企画・運営を行いました。

 

徳永さんは、消防の現場で長年勤められたのち、現在は熊本のコミュニティ財団で理事を務められています。平成28年熊本地震や令和2年7月豪雨の経験をもとに、各地で防災や災害支援、地域の支え合いを考える場づくりに取り組まれています。

ワークショップのはじまりに、徳永さんから語られたのは、災害時には「正解のある判断」ばかりではない、ということでした。

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限られた物資を、すぐに配るのか。
どのタイミングで、要配慮者への声かけを始めるのか。
避難所を開ける立場になったとき、防災倉庫の鍵や中身がわからないまま、どう動くのか。
大雨が続いているにもかかわらず、「いつもの雨だから大丈夫」という声があるとき、早めの避難をどう呼びかけるのか。

どの問いにも、ひとつの正解はありません。それでも、災害の現場では、迷いながらも判断しなければならない場面がいくつもあります。

今回のワークショップでは、「クロスロード」という災害対応を考えるカードゲームを通して、参加者それぞれが自分の立場に引き寄せながら考えました。

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自治会長だったら。
避難所近くの役員だったら。
民生委員だったら。
地域で暮らす一人として、その場にいたら。

「自分ならどうするか」を選び、その理由を言葉にしていく。
そして、ほかの人の考えに耳を傾ける。

大切にされたのは、なぜそう思ったのかを話し合うこと。そして、少数意見の中にも、地域の中で見落とされがちな大切な視点があることを受け止めることでした。

話し合いの中からは、いくつもの具体的な確認事項が見えてきました。

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自主防災組織の名簿は、今も使える状態になっているのか。
誰が誰に声をかけるのか、役割は決まっているのか。
要配慮者への支援体制はあるのか。
防災倉庫の場所、鍵、中身を、誰が把握しているのか。
避難所は誰が開けるのか。
停電や通信が不安定になったとき、どう連絡を取るのか。
「いつもの雨だから大丈夫」と思わず、早めに避難を促すためには何が必要なのか。

ひとつひとつは、小さな確認事項のように見えるかもしれません。けれど、それらは災害時に誰かの命や暮らしを支える、大切な備えでもあります。

島で暮らす私たちは、台風や豪雨、地震、停電、通信の不安定化、港や道路の被害など、さまざまな災害の可能性と隣り合わせにあります。

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とくに離島では、道路や港が使えなくなったり、通信が不安定になったりすると、外からの支援がすぐには届かないこともあります。

だからこそ、地域の中で何を確認しておくのか。
誰と誰がつながっておくのか。
どこに人が集まり、どこに支援が届きにくくなるのか。

そうしたことを、日頃から話しておくことが大切になります。

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大きな災害が起きたとき、すべての人が指定された避難所へ行くとは限りません。過去の震災での経験談からは、普段から人が集まっていた場所や、顔なじみのいる場所に身を寄せる傾向もあります。けれど、そのような場所には、支援物資や情報が届きにくくなることもあります。

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だからこそ、公民館や避難所だけではなく、日頃から人が集まる場所、声をかけ合う関係、地域の中にある小さなつながりを知っておくことが大切になります。

ワークショップ後のアンケートでも、その手応えが表れていました。

参加者からは、

他業種の方と話す良い機会になった。今後の震災対応について、またこのような場があると良いと思う。

各所の関係者と話す場を持たせていただけたことに感謝したい。自分の業務だけでは見えない視点があり、有事への備えがよりいっそう進む気がした。

といった声が寄せられました。

防災について学ぶだけではなく、ふだんは別々の立場で地域に関わっている人たちが、同じ場で対話すること。それ自体が、災害時の支え合いにつながる大切な一歩なのだと感じられる言葉でした。

一方で、

「まず避難、どこに、どうするか・・・など現実的なことを知りたい」

という声もありました。

災害時に、実際にどこへ避難するのか。
誰が最初に動くのか。
誰に声をかけるのか。
支援が必要な人を、どう確認するのか。

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今後は、こうした具体的な初動や避難行動について、地域ごとにさらに踏み込んで考えていく必要があります。

防災は、特別な誰かだけが担うものではありません。

自治会、自主防災組織、行政、社会福祉協議会、福祉関係者、消防団、医療、学校、事業者、そして地域で暮らす一人ひとり。
それぞれが持っている情報や役割、得意なことを少しずつ持ち寄ることで、災害時の支え合いは形になっていきます。

今回のワークショップは、防災について学ぶ場であると同時に、甑島の中にあるつながりや課題を、あらためて見つめ直す場にもなりました。

そして同時に、島嶼基金にとっても、島々の地域防災にどう関わっていくのかを考える大切な機会となりました。

地域の中で話し合うきっかけをつくること。
島と島の経験をつなぐこと。
外からの支援や寄付、専門的な知見を、必要な場所へ届けるための橋渡しをすること。

今回見えてきた役割を、これから少しずつ形にしていきます。ここから始まった対話を、これからの地域の備えへとつなげていきます。

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ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

 

 

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